獅渡鳥企画「姉羽鶴は飛んでゆく」

【　くれる陽を追いかけて　】明日昇る陽は、同じものであるということ。海に見つめた夕べ。絵に描いたように映像に残したように親子が戯れ 恋人が愛し合う。わたしはそんな日常に身を置いてわたしのすべてはあなたのすべては知り得ず 知らしめること無く自転の当たり前に巻き込まれているのでしょう。見えたことだけ。明日を紡ぐ。依り重ねた糸のようで。日が沈むと 辺りが暗くなるからさようならの時間。眼が覚めて、陽を浴びて...

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【　あなたがわたしにくれたもの。わたしがあなたにあげるもの。　】あの光ってるところには、誰が居るのだろう。色とりどりの雲に囲まれた空では、物語が三つくらい 生まれるのだろう。夢を見る話と、今を綴る話と、人を偲ぶ話とか。目と目を合わし、手と手を結び、思い出と思い出を繋ぐ事が、最大で最愛のプレゼント。あげるものがわからない時はお金を渡す。欲しい物わかる時はそれをあげる。相手のことを思うだけで、相手が喜...

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【　真っ直ぐ立って、目で見た海。　】空を飛ぶ鳳凰をみた。追いかけてきた。海の香りに誘われた。みなとみらいの海は、あんなに騒いでいた。鎌倉の海は、あんなに強かった。江ノ島の海は、あんなに眩しかった。気仙沼の海は、あんなに優しかった。バルセロナの海は、あんなに遠かった。マラガの海は、あんなにのんびりしてた。タンジェの海は、あんなに熱かった。ケアンズの海は、あんなに大きかった。アデレードの海は、あんなに...

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【　青空に雲が無いのは、雲が消えて、これから出てくる、ただの隙間だということ。　】雲一つ無い空を、つかまえて。遠くの空に、白く走る飛行機は、いつも待ってはくれない。空も、人間も、人生も、世界も、一瞬たりとも おんなじ事は無いんだね。毎日違う自分と、毎日違う時間を歩む。反省するにはまだ足りない。やり直すにはまだ早い。振り返るには及ばない。立ち止るにはまだ若い。まずは、今のわたしで。わたしを見て。もっ...

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【　雲の上に天国を見るのに、青空の上に見るのは宇宙。　】雲ひとつない空台風一過、というものは。わたしを覆っていた雲を 全部持って行ってくれた。わたしの上に広がる空は、わたしの中に広がる空。今なら なんにも遮るもの無く 真上にジャンプできるかもしれない。ハイジャンプ。高く高く。かかとを深く踏み込んで、上へ上へ。たまたま視線を上げたら 全てが青で出来ている場所に居たんだ、と、思えるくらい、遠く遠く遠くへ。...

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